水を飲む

「水」は私たちの身体の中で様々な役割を果たしています。口から入った水は、胃と腸を通過して、毛細血管に吸収され、血管に入り込みます。血液は全身を巡り、細胞に酸素や栄養を与え、老廃物を運搬する働きがあります。そのほか、体温調節、体液の濃度や浸透圧の調節など、生きる上で重要な役割を果たしています。
人間の身体の約60%は水分でできているといわれます。普通に生活していても、1日に呼吸や汗、尿や便などで水分は対外に排出されます。その水分量はおよそ2.5ℓといわれています。特に、外気にさらされている皮膚や、のど、鼻などの粘膜は、乾燥しやすく、水分を失いがちです。そのため、こまめに水分補給を行い身体の潤いを保つ必要があります。
 厚生労働省によると、成人の1日に必要な水分摂取量は、約2.5ℓといわれています。食事から約1ℓ前後の水分が補われ(内容によって変動)、食事で摂った栄養素を体内で分解したときにつくられる「代謝水」と呼ばれる水が約200~300㎖つくられます。そのため飲み物として1.2~1.5ℓの水分を摂る必要があります。その際の水分補給の飲み物としては「お水」をおすすめします。コーヒーやお茶などには、利尿作用のあるカフェインなどが含まれているので、水分補給効果は低くなります。また清涼飲料水も砂糖が多く含まれているためカロリー過剰摂取となります。できるだけ水をよう心掛けてください。
「水肥り」を気にして水を控えていると、便秘になったり代謝が低下してしまいます。ダイエットを考えている人は積極的にお水を飲みましょう。お水を飲むと効率よく脂肪を燃焼させ、代謝を高める効果があります。お水を飲むと体温は一時的に下がりますが、元の状態に戻そうとする働きで体内のエネルギーを消費するため、基礎体温が上がります。体温は1℃上がると基礎代謝が12%もアップするため、お水を飲む習慣をつけましょう。

●お水の飲み方

1,こまめに飲む
水はこまめに摂ることが大切です。がぶ飲みは身体に負担がかかります。特にミネラルを含んだ硬水の場合は、味わうようにゆっくり飲むことで吸収しやすくなります。

2,冷えすぎた水は飲まない
暑いときは冷たいお水はおいしく感じられますが、冷たすぎると胃腸に負担がかかり、身体がだるく感じます。飲むときは胃腸に負担のかからない常温水もしくは白湯(50℃くらい)が理想的です。

3,のどの渇きを感じる前に飲む
のどが渇いたときは、すでに体内が脱水状態の可能性があります。のどが渇く前に少しずつ、1日に7~8回に分けてコップ1杯程度(200~250ml)のお水をこまめに飲むようにしましょう。特に起床時、食事前、入浴前後、就寝時に飲むことをおすすめします。